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白井てり
Women's health artist
大阪在住。学生時代にヨーロッパ製ランジェリーの魅力に目覚めたことがきっかけで、レースの最高峰「リバーレース」に心を奪われ、20代の一時期はレースの生産現場レースメーカーに身を置いていたことも。

長年心を惹きつけてやまないレースという素材をモチーフに、学術的根拠と「かわいい」が融合した世界で、「からだ」への気づきを促し、行動変容を生み出すひとつのきっかけを提案したいと願う。

ABOUT

白井てりがめざすもの

からだをめぐる対話を、「かわいい」から紡ぎ出す。

数百年前の人間が一生かけて得られた情報量に、わずか一日で触れてしまう現代。
とくに女性の健康をめぐっては、
「~するだけで〇〇が消える」などといった真偽不明な情報が氾濫し、
その単純明快さや断言口調に、人はつい飛びついてしまいがちです。
からだに不安を抱えている時ほど、切実に。
でも、少し立ち止まって、考えてみてほしいのです。
あなたのからだとは、遺伝、生活習慣、環境、社会とのかかわり方など、
さまざまな要因がからみ合った唯一無二の結果であり、
答えが簡単に見つかるものではないことを。
私たちが身につけたいヘルスリテラシー(※)とは、
「わからないこと」に耐えて、調べる力を手に入れ、自分の「いま」と向き合う姿勢。
白井てりの磁器アートは、あなたが自分のからだを客体化するひとつのきっかけです。
学術的根拠から着想された、デリケートな造形の向こうに見え隠れするのは、
あなた自身や、あなたの身近な女性たちの姿。
ここから紡ぎ出される対話が、あなたのヘルスリテラシーを高める糧となりますように。

※ヘルスリテラシー:自身の健康について適切な意思決定をするうえで、
基本的健康情報やサービスを調べ、理解しうる個人的能力の程度のこと。

からだをめぐる対話を、
「かわいい」から紡ぎ出す。

数百年前の人間が一生かけて得られた情報量に、
わずか一日で触れてしまう現代。
とくに女性の健康をめぐっては、
「~するだけで〇〇が消える」などといった
真偽不明な情報が氾濫し、
その単純明快さや断言口調に、
人はつい飛びついてしまいがちです。
からだに不安を抱えている時ほど、切実に。
でも、少し立ち止まって、
考えてみてほしいのです。
あなたのからだとは、遺伝、生活習慣、
環境、社会とのかかわり方など、
さまざまな要因がからみ合った
唯一無二の結果であり、
答えが簡単に見つかるものではないことを。
私たちが身につけたい
ヘルスリテラシー(※)とは、
「わからないこと」に耐えて、
調べる力を手に入れ、
自分の「いま」と向き合う姿勢。
白井てりの磁器アートは、
あなたが自分のからだを客体化する
ひとつのきっかけです。
学術的根拠から着想された、
デリケートな造形の向こうに
見え隠れするのは、あなた自身や、
あなたの身近な女性たちの姿。
ここから紡ぎ出される対話が、
あなたのヘルスリテラシーを
高める糧となりますように。

※ヘルスリテラシー:自身の健康について
適切な意思決定をするうえで、
基本的健康情報やサービスを調べ、
理解しうる個人的能力の程度のこと。

「SDH(健康の社会的決定要因)」視点で、おんなを生き抜こう。

教育や所得の格差が、そのまま健康格差にもつながっているように、
「その人を取り囲む社会のありよう」が、健康を左右する一大要因である、ということ。
それが 20 世紀後半から論じられるようになったSDH(健康の社会的決定要因)の視点です。
そんな中で、女性はいまどんな立場にあるでしょうか。
「性」とは、生物学的な性と、社会的な性の2つから成ります。
女性が自由に生き方を選べる時代になったとはいえ、
結婚、妊娠、出産によって生き方のシフトチェンジを迫られたり、
周囲から「女らしさ」「母性」といった、自己犠牲や感情論を伴う
人格を期待されることは、いまも変わりありません。
女性が自らの健康に主体的でないケースが多いことや、
婦人科系疾患をめぐってエセ医療情報が出回りやすいこともまた、
それら社会的性の影響と無関係ではないでしょう。
そんな女性たちの立場を浮き彫りにし、
「女性の健康と社会」のかかわりについてひとりひとりの自覚を促すこともまた、
このアートプロジェクトの役割だと考えています。

「SDH(健康の社会的決定要因)」視点で、
おんなを生き抜こう。

教育や所得の格差が、そのまま
健康格差にもつながっているように、
「その人を取り囲む社会のありよう」が、
健康を左右する一大要因である、ということ。
それが 20 世紀後半から
論じられるようになった
SDH(健康の社会的決定要因)の視点です。
そんな中で、女性はいま
どんな立場にあるでしょうか。
「性」とは、生物学的な性と、
社会的な性の2つから成ります。
女性が自由に生き方を
選べる時代になったとはいえ、
結婚、妊娠、出産によって
生き方のシフトチェンジを迫られたり、
周囲から「女らしさ」「母性」といった、
自己犠牲や感情論を伴う人格を
期待されることは、
いまも変わりありません。
女性が自らの健康に
主体的でないケースが多いことや、
婦人科系疾患をめぐって
エセ医療情報が出回りやすいこともまた、
それら社会的性の影響と
無関係ではないでしょう。
そんな女性たちの立場を浮き彫りにし、
「女性の健康と社会」のかかわりについて
ひとりひとりの自覚を促すこともまた、
このアートプロジェクトの役割だと
考えています。

プロフィール

PROFILE

ウィメンズヘルスアーティスト 白井てり

大阪在住。学生時代にヨーロッパ製ランジェリーの魅力に目覚めたことがきっかけで、レースの最高峰「リバーレース」に心を奪われ、20代の一時期はレースメーカーに身を置いていたことも。その後、輸入ランジェリーの販売やオリジナル商品の企画にたずさわるかたわら、「女性の健康」についての問題意識を深める。
2019年、レースを用いた磁器アートの作品制作をスタート。2020年からは、健康と社会のかかわりについて学びを深めるべく、大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生教室「健康医療問題解決能力の涵養」プログラムを履修。長年心を惹きつけてやまないレースという素材をモチーフに、学術的根拠と「かわいい」が融合した世界で、「からだ」への気づきを促し、行動変容を生み出すひとつのきっかけを提案したいと願う。

レース陶芸という手法について

からみ合う糸の記憶を集めて、
女性性をかたどる。

白井てりのインスピレーション源は、「リバーレース」。16 世紀にヨーロッパで誕生した手工芸レースが、18世紀の産業革命を経て機械織へと発展したもので、その精緻を極めた製法が今なお受け継がれているレースの最高峰です。何千本もの繊細な糸がからみ合い、複雑な模様を描き出すレースは、白井てりにとって、女性性をかたどるのに最適な素材です。

レースを縫い、造形の下準備をする 。

レースをカットし、糸を通してギャザーを寄せます。これが立体感を生みだす元。レースドール制作においては、磁土がしっかりと芯まで染み込む綿のレースを使用することも多いのですが、白井てりは繊細なレースの質感を追求しナイロンなど合成繊維も多用します。

液状磁土をレースに染み込ませ、
成形する。

表現したい色に合わせて、調色された液状磁土にレースを浸します。土の染み込みにくいナイロンなどの合成繊維は 、時間をかけて丹念に作業する必要があります。その後ニードルなどを使ってギャザーを寄せて細かく成形し、乾燥。

2度にわたって焼成し、パーツが完成。

まず 1200℃で 10 時間素焼きし、その後釉薬を塗ってさらに1000℃で焼成。レースの繊維は焼け落ちますが、繊維に付着していた液状磁土が固形化し、レースの質感を再現します。触れただけでも破片が崩れ落ちてしまうほどデリケートなパーツを組み合わせて、最終作品に仕立てます。

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